
油かすがいつ頃出来たのは定かではございませんが、江戸時代後期に食用の油かすに関する記載が残っています。現在の油かすとは少し違うものだと思われますが、この頃にはすでに油かすが食されていた事が伺われます。そして文明開化と共に日本の食生活が肉食へと大きく移行していきます。
油かすの名前の由来は面白い事に石鹸の歴史と深いかかわりがあります。牛、豚、馬などの脂部分や内臓部分を大きな鍋や釜で炒る事で脂肪分を液状化にし、今で言うラードやヘッドを作ります。当時はこれらの区別がなく全て一緒に混ぜて石鹸用などの油を作っていました。日本の最初の石鹸産業は明治10年頃、海外にも輸出し、最盛期を迎えます。
そして残った固形物(油を取り除いた物)を乾燥した物を油かすと呼ぶようになりました。また油かすは大正に入り食肉産業に携わる人の間で保存食として広く製造されるようになりました。
油かすは大正から昭和に入り食肉産業に携わる人の間で従来の物より長い時間炒る事で保存食として広がり、涼しい部屋や冬場では常温保存が可能となり大変重宝される物になりました。
しかし製造過程で、炒り時間が短い物は脂肪分が多く保存があまり利かない場合がありますが、創業30年の当社ではこのような商品は使用しておりません。
主に、牛・馬・豚のホルモンから作られています。
(牛の場合)
一般的に牛の油かすは、大腸(テッチャン)と小腸(ホソ)二つに別れ最近では有名な、かすうどんに使用されるのは小腸を揚げたものです。まわり(身の部分)は少し固いのですが、適度に脂肪分が抜けてコラーゲンが豊富で、煮込んだりすると非常にやわらかくなります。また特有の香りがありマツタケの様に香りを楽しむ方もいらっしゃいます。
その他、小腸の脂部分を取り除いて炒ったホソ(ボリ、ボリボリ)と呼ぶ物があります。こちらはカリッと揚がっているのでそのまま、ビールのつまみやおやつ感覚で食べれます。
大腸の場合は脂で炒るのだが、小腸ほど時間をかけてあげない為、製品(そのもの)自体はやわらかく、再度調理をしないで出来上がったものをそのままスライスして食べれます。(生かす)食感はやわらかくホルモン好きにはたまらない一品になっています。しかし近年では焼肉店などに大半が流通している為、大腸のあぶらかすはなかなか入手困難になっています。

入手困難な「上油かす」 »詳細はこちら
(馬の場合)
馬のホルモンと言えば、九州ではモツ煮込み、信州などではよく(おたぐり)と呼ばれる味噌煮込みの料理がありますが、当社の河内地方では、脂で炒った馬の油かすが有名です。
当社近くの食肉センターでは最盛期には牛より、馬のと畜数が多く、大阪府の六割りの畜馬数を占めていました。馬の場合、脂肪分が少ない為、牛の小腸と同じ工程で炒っても同じ様な油かすにはならない為、主に大腸や直腸を使用した油かすが有名です。
見た目は、牛の大腸と差ほど変わらないのですが、味は馬の方が特有の風味があり、ホルモン好きにはたまらない商品となっております。
(豚の場合)
豚の場合有名なのが、富士宮焼きそばで使用される、肉かすです。
豚の背脂やばら肉の脂を炒ったものでラードを抽出して残ったものを、焼きそばや、煮物、炒め物の具材として使用すると、大変おいしい。